住宅で使われるサッシの種類についてまとめてみました。
こんにちは。アティックワークスの北川です。
住宅で使われるサッシにはたくさんの種類があります。
種類といっても今回は「引き違い」や「縦滑り」などの種類とは違い、
サッシ本体の素材の部分についての種類です。
アルミなどの枠部分の種類です。そんな住宅で使われるサッシについてまとめてみました。
サッシとは?
サッシとは、窓の枠として用いる建材のことをいいます。
現場では窓そのものをさすことがほとんどです。
なので、サッシ=窓と考えてもよいかとおもいます。
ちなみにほとんど言いませんが、「サッシ」のことを「サッシュ」と言ったりもします。
そのサッシ(枠)には、いくつかの種類があります。
サッシ(枠)の種類
アルミ
サッシ(枠)にも色々な種類があります。
一般的によく見られるのが「アルミ」です。
皆様のお家はアルミサッシではありませんか?!
ちなみにシルバーかブラックかブラウンが多いのではないでしょうか?
まだ日本のほとんどの住宅はアルミだと思います。
アルミサッシは昭和35年頃から多くのメーカーが製造に着手し始め、
昭和40年代半ばには、ほとんどがアルミサッシになりました。
アルミサッシは当時、窓からの隙間風が少なく、雨仕舞がよかったとなっています。
ここからみてみるとアルミサッシは長年に渡って使われてきたことがわかります。
アルミの特徴の軽くて、強くて、耐久性がよいというメリットが
よかったのではないのかと思います。
しかし現在は、アルミのデメリットである「熱を伝えやすい」(断熱性が低い)が
結露の原因になっていなす。
アルミ樹脂複合サッシ
アルミ樹脂複合サッシとは外側(屋外側)にアルミ、内側(屋内側)に
樹脂を使った複数の素材を組み合わせて製造されたサッシのことをいいます。
素材の特性を生かし、強くて耐久性のよいアルミは外側に。
そして、断熱性の高い樹脂を内側に。
それぞれの利点を生かした複合サッシです。
ちなみにアルミの熱伝導率は237W/m・Kで、樹脂の熱伝導率は0.17W/m・Kです。
アルミは樹脂の1400倍ほど熱を伝えるんですね。
イメージしやすくすると、フライパンの焼くところがアルミ、取手部分が樹脂。
熱の伝わりは全然違いますもんね。取手が焼くところぐらい熱が伝われば持てませんからね。
これくらい違うということです。
なので、室内側をアルミから樹脂にすることで、外の寒さを室内に伝えにくくすることで
結露の発生を低減させることができます。
近年は、このアルミ樹脂複合サッシも増えてきています。
樹脂サッシ
樹脂サッシとは、枠が樹脂で出来ているサッシのことです。
樹脂って言葉をよく聞くことがあるけど、何のことなのか。と言いますと、
プラスチックのことです。
樹脂サッシの発祥はドイツで、寒さの厳しい環境下でも省エネで快適な住環境を
つくる為に開発されました。すでに50年以上使われています。
特徴は先ほども少し出てきましたが、熱伝導率の低さです。(熱を伝えない)
これが一番大きいです。
熱を伝えてしまうと、そこで結露が発生し、カビやダニの発生の原因になってしまいます。
樹脂にすることで、アルミ樹脂複合タイプよりももっと熱を伝えにくくすることができます。
断熱性が非常に高いサッシです。
日本では、1982年頃より樹脂窓が製造されています。
樹脂サッシは、北海道での普及率は90%と高いですが、本州では、
採用は増えてきていますが、まだまだ低いといった状況です。
樹脂サッシのデメリットとしては、アルミやアルミ樹脂複合よりも価格が高価であること。
材料が樹脂である為、大きい開口部を製造する時には、枠を太くしなければ強度的にもちません。
その為、アルミよりも枠が太くなりガラス面積が小さくなってしまいます。
木製サッシ
最近見ることがなくってしまった木製サッシ。
もしかすると皆様の田舎とかにはまだ木製サッシは残っているのかもしれません。
しかし、ここでお話する木製サッシは昔の物ではなく、現在製造されている木製サッシの事です。
木製サッシは現在でも製造されており、採用している会社もたくさんあります。
木製サッシのメリットは、断熱性能の高さです。
先ほど出てきた樹脂よりもさらに断熱性能が高く、結露しません。
そして、木の風合いがあり、見た目がとても良いですね。
大きい開口部にも対応可能で、枠が太くなるということもありません。
では、デメリットは、価格が高いこと、木製で塗装がされてありますが、
メンテナンスがかかることがあげられます。
世界のサッシ
世界ではどのようなサッシが使われているのでしょうか。
この資料を見てみましょう。
出典:樹脂サッシ工業会
パッと見てもわかる通り、黄色が多いですね。
黄色は「樹脂」ですね。
ここからわかるように世界で一番多く使われているのは樹脂サッシです。
その次に茶色が目立ちます。「木製」ですね。
先進国では、普通に断熱性能の高い「樹脂」か「木製」のサッシを使っています。
お隣、韓国も80%が樹脂サッシです。
では、日本を見てみましょ。日本だけグレーですね。
はい。日本だけ断熱性が悪く、結露する「アルミ」を使っています。
日本に住んでいたらアルミが普通を思いますが、先進国からするとありえない。
といった状況ですね。
では、次に最新の資料を思われるこの表を見てみます。(2020/3現在)
出典:YKK AP
多少他国の数値の違いはありますが、見てほしいのは日本。
やっと樹脂が増えてきましたね。
これからは、日本も樹脂サッシが増えていくと考えます。
まとめ
住宅で使われるサッシには種類があり、アルミ、アルミ樹脂複合、樹脂、木製とあります。
アルミ < アルミ樹脂複合 < 樹脂 < 木製と価格は高くなります。
そして、断熱性能も上記と同じ順番で高くなります。
断熱性能が高いということは、熱が伝わりにくいということです。
熱が伝わりにくいという事は、結露がしにくいという事です。
結露を低減させたいのであれば、より性能のよいものを選ぶことです。
日本では、まだまだアルミサッシが多いが、世界の標準は樹脂サッシです。
日本も先進国に後れをとりながらも樹脂サッシが増えていっています。
建物にとってはサッシ、窓は重要です。
それは、「性能」という建物本体に影響するもの。
そして、「豊かさ」という外といい感じでつながる装置としての部分。
今回は、サッシ(枠)の部分についてまとめてみました。
家づくりのお役たちになれればうれしいです。
窓ガラスについては、↓ ↓ ↓
「住宅で使われる窓ガラスの種類についてまとめてみました。」を参照ください。
世界最高性能の窓、佐藤の窓については、↓ ↓ ↓
「佐藤の窓って何?!」を参照してください。
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