万博とはなんだったんだ?! vol.3
この記事の目次
2025年大阪・関西万博

大阪・関西万博(大阪・関西万国博覧会2025)は、日本の大阪・夢洲をメイン会場として、2025年4月13日から10月13日までの約6カ月間開催された国際博覧会です。
万博史上最多となる160以上の国・地域、国際機関が参加しました。
テーマは「Designing Future Society for Our Lives(いのち輝く未来社会のデザイン)」です。
会場デザインプロデューサーは藤本壮介。
シンボルとして大屋根リング。
テーマソングは「この地球の続きを/コブクロ」
こんにはー!桜さーくー!こんにはー!幕があーくー!
ですね。
大阪メトロ中央線でコスモスクエアから終点の夢洲へ行く間に流れるのも印象的でした。
そして、公式キャラクターは「ミャクミャク」
一般来場者数は約2,557万人。
万博ロゴ

2019年にロゴマーク公募の受付が開始され、2020年8月3日に応募総数5894作品からロゴマーク最終候補作品が5作品発表される。その後8月25日に現在のロゴマークに決定する。
ロゴマークをデザインしたのは、TEAM INARIというクリエイティブチームです。
代表は島田保。

画像出展:EXPO2025
発表直後に日本国内外で非常に大きな反響を呼びました。
多くの人々がまず抱いた印象は「怖い」「気持ち悪い」といったものでした。
私も5つの中からこのロゴは無いと思っていましたし、未就学児の息子も気持ち悪いと言っていました。笑
ミャクミャク

2021年11月1日に次は公式キャラクターデザインの公募受付が開始されます。
そして、2022年3月2日に応募総数33,197件の中から最終候補作品3作品が発表されました。

画像出展:EXPO2025
私の感想はどれも、「んー」って感じでした。笑
そして3月22日にこの3作品から選ばれたのが「ミャクミャク」です。
「ポンデライオンやんけ!」と思った記憶があります。
ミャクミャクをデザインしたのは、デザイナー・絵本作家のmountain mountainの山下浩平。
同年4月26日にキャラクター愛称公募受付が開始され、7月18日に愛称が「ミャクミャク」に決定しました。
ここで「ミャクミャク」が誕生したということですね。
出身地:関西のどこかにある湧水地
性格:好奇心旺盛。人懐っこく、おっちょこちょいでよくポカをする
特技:踊ること。雨上がりに虹を見つけること
好きな事:あらゆる生き物や物事とふれあうこと
こみゃく

引地 耕太は、2025年大阪・関西万博のロゴを含むブランド展開を統括する「デザインシステム」のクリエイティブディレクターを務めました。
彼が手掛けたこのシステムは、単なる使用ルールではなく、万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」を体現するための「ID(個)」「GROUP(集団)」「WORLD(世界)」という三層構造のエレメントを中心に据えています。

その中で、会場やグッズに登場する“丸い細胞状”のデザイン要素「こみゃく(“ID”エレメントの愛称)」が生まれました。
これは公式には「ID」という呼称ですが、SNSなどで親しまれ“こみゃく”と呼ばれるようになったものです。
こみゃくは、ロゴマークの「細胞」モチーフをさらに個別化し、「ひとりひとりのいのち」を視覚的に示すものとして、会場内のサイン・装飾・グッズなどに展開されています。
引地耕太は「ルールではなくプロトコル(共有の仕組み)としてデザインシステムを構築したい」と語っており、こみゃくもまた「決まりきった形ではなく、変化しうるいのちの象徴」としてデザインされています。
会場や街中、ネットなどで見たこみゃくはこうして生まれました。
ちなみにミャクミャクの「子」ではなく、「双子」にあたるそうです。
ロゴデザイン、キャラクター、愛称、デザインシステムはすべて違う人から出来ていたという事でした。
考察と感想

最初は良い印象が全くなかったロゴデザインから始まり、キャラクターのミャクミャクが誕生し、こみゃくへと発展してきました。
万博が始まるまでは、やはりミャクミャクもそれほど人気ではなかったと思います。
万博が始まって以降、ミャクミャクは「思っていたよりかわいい」と再評価され爆発的人気に変わっていったと思います。
万博へは7回行きましたが、最初の2回はオフシャルストアにすら入っていません。
しかしその後、「気持ち悪い」から一周回って「ええやん」と思うようになりました。
なので、今はミャクミャクグッズを数点持っている次第です。笑
万博をこれだけ人気にさせたのはミャクミャクやこみゃくの力が非常に大きいのではないかと思います。
ミャクミャクを考案した山下浩平さん、こみゃくを考案した引地耕太さんはある意味、成功の立役者だと思っています。
しかし、改めてロゴだけを見ても「んー、、、」って感じはしますけど、今選ぶとするならば、やはり今回のロゴですかね。
スタンプラリー
日本で開催された1970年大阪万博や愛・地球博、前回のドバイ万博ではスタンプラリーはあったそうです。
専用のスタンプパスポートを購入し、各国パビリオンや施設、イベント会場などに設置されたスタンプを集めていく形式で、スタンプの種類は200種類以上にのぼる。各スタンプはパビリオンごとに異なるデザインで、国や地域の特色が表現されている点も魅力である。
考察と感想
万博3回目からスタンプラリーを集め始めた私であるが、行ったパビリオン分だけスタンプを集めました。子供以外にも大人やおばちゃん軍団も必死になっていました。人それぞれの楽しみかたがあってそれはそれでよかったのではないかと思います。
スタンプを集めてただ終わるだけでは勿体ないと思っていて、自分はどこの国を見たんだ?と振り返ると知らなかった国の存在や、名前は知っているけど、どこにあるかわからない。など見えてくる。またそれをグーグルマップで調べてみたりすると新たな発見がある。
ナウル共和国のスタンプは島の形ではないか!と気づいたり、ゆるキャラのナウル君が島の形であることがわかったり。笑 どうでもいいか?!笑
そういうことを知れることも楽しいのだけど、一番見ていたことは各国スタンプのデザインである。各国パビリオンロゴもあればスタンプデザインもある。ものづくりをしている一人としてこういうのはすごく気になり、勉強したい点でもありました。
パビリオン

パビリオンとは、万博の理念を建築として具現化する舞台。
各国や企業が自らの文化・技術・思想を建築の形で語り、来場者はそこを巡ることで「未来社会のデザイン」を体験する。
建築の実験場であり、時代を映す文化の鏡でもある。
パビリオンはいくつかに分類されていて、シグネチャーパビリオン、海外パビリオン、国内パビリオンに別れています。
シグネチャーパビリオン

シグネチャーパビリオンはテーマでもある「いのち輝く未来社会のデザイン」。
「いのち輝く」とはどういうものなのか?人間中心ではなく、多様な「いのち」のために私達はどんな未来をつくってゆくのか?そのことを8人のプロデューサーがそれぞれの視点で深堀し、表現したのが「シグネチャーパビリオン」です。
いのちを育む/いのちめぐる冒険 河森正治
いのちを高める/いのちの遊び場クラゲ館 中島さち子
いのちを響き合わせる/Better Co-Being 宮田裕章
いのちをつむぐ/EARTH MART 小山薫堂
いのちを守る/Dialogue Theater -いのちのあかし- 河瀨直美
いのちを磨く/null2 落合陽一
いのちを知る/いのち動的平衡館 福岡伸一
いのちを拡げる/いのちの未来 石黒浩
海外パビリオン

海外パビリオンは、約160の国や地域、国際機関なので成り立っています。
大屋根リングの内側に位置し、3つのゾーンに分かれています。
コネクティングゾーン「いのちをつなぐ」
ドイツやスペイン、オーストラリア、サウジアラビア、ルクセンブルクなど。
円で言うと上半分の北部分。
セービングゾーン「いのちを救う」
イタリア、イギリス、オマーン、シンガポール、オランダなど。
円で言うと西部分。
エンパワーリングゾーン「いのちに力を与える」
フランス、トルクメニスタン、クウェート、アメリカ、UEAなど。
円で言うと東部分。
国内パビリオン

国内パビリオンはホスト国としてのメッセージを伝える日本館や自治体などが運営するパビリオンと企業と大学などが中心に展開する民間パビリオンで構成されています。
大屋根リングの外側に位置していて、西ゲートゾーン、東ゲートゾーンに分かれます。
日本館や大阪ヘルスケアパビリオン、住友館、パソナ、よしもと、ブルーオーシャンドーム、バンダイなど。
考察と感想

会期中は何ゾーンなんて考えず行けるところ、入れいるパビリオンへ必死になって行っていました。入れたパビリオンは、フランス、フィリピン、オランダ、アゼルバイジャン、インド、サウジアラビア、スペイン、ドイツ、シンガポール、アラブ首長国連邦、コロンビア、チェコ、トルクメニスタン、ブラジル、ベトナム、ペルー、ポルトガル、ネパール、バーレーン、バングラディッシュ、セネガル、カンボジア、モザンビーク、カタール、コモンズ全館でした。
自分の中で良かったなと思う内の1つはフランス館です。ブランド物に全く興味は無かったもののELDの仕掛け、オートクチュールトワル、モンサンミッシェルと厳島神社、もののけ姫、見応えが凄く、並んで良かったと思いました。

また、シンガポール館は息子と入る事が出来ました。来場者が夢を書き込み、球体内で共有する体感が出来ます。息子の夢が天井に表示されるのを一緒に見る事が出来ました。
一緒に万博へ行けた事、夢を共有した体験はきっと一生忘れない思い出になったと思います。

パビリオンではありませんが、コモンズBにあるジャマイカブース。私はレゲエが大好きであります。もちろんジャマイカブースにいたボブマーリーも大好きという事になります。
ボブスレーに乗れて、ボブマーリーと写真を撮って最高でした。何回も行きましたが、行ったタイミングでボブマーリーの孫の曲が流れていたことに心が弾みました。笑
パビリオンでは、展示以外にも飲食することが出来ました。
世界各国の料理をある程度は日本でも食べることが出来ます。しかし、見知らぬ国や渡航出来ない国もある中で色々と味わえる経験が出来た事も楽しかった要因です。
行くたびに色々なコーヒーを飲んでみました。日本では味わえないような味のコーヒーばかりでした。正直、大半は美味しくなかったですが色々な国のコーヒーを飲めた経験は良かったと思います。
食べ物も色々食べましたが、インドのチキンビリヤニやオーストラリアのラミントン、
オージーミートパイは美味しかったです。

せっかくなのでもっと色々な国の食べ物を食べて見たかったです。
静けさの森

万博会場中心には、静けさの森があります。約2.3haの林地空間で、会場の喧騒から離れた“静かな森”として設計されました。
樹木は移植されたもので、約1500本以上。移植元は、万博記念公園、服部緑地、大泉緑地、大阪城公園 など大阪府内の公園等から、将来間伐予定の木々を活用。
水景施設として、池1か所・水盤3か所を備えています。
設計にはランドスケープデザインディレクター 忽那裕樹、アートディレクター長谷川祐子 、テーマプロデューサーとして宮田裕章と藤本壮介らが関わっています。
会場デザイン上、「大屋根リング」の環状施設とともに、円環の“中心”として森を配置し、来場者が“自然・いのち”と静かに対話する空間として設けられています。
樹木の移植というプロセス自体を「いのちのリレー」と捉え、都市と自然、技術と生命の共生を象徴しています。
世界のアーティストの作品も配置しています。
クラウド・ピース/オノ・ヨーコ
隠された植物たちのコミュニティ/ステファノ。マンクーゾ & PANT
理なきもの/ピエール・ユイグ
無限の庭園 祝福される多様性/レアンドロ・エルリッヒ
共に生きる喜び/トマス・サラセーノ
宮田裕章と藤本壮介は今後、森の理念を博覧会後も継承・発展させるため、新組織「静けさの森 共鳴機構(FoR=Forest of Resonance)」を設立しました。
ドローンショー

ドローンショーは開幕から閉幕まで毎夜開催されました。
毎晩午後9時頃から約10分間。
ドローンは通常回で約1,000機以上のドローンが飛行し、閉幕日は、国内最多数として約3,000機を用いたドローンショーが開催されました。
累計飛行数は140,149機でギネス世界新記録認定されました。
テーマは「One World, One Planet. 世界の願いをひとつに」でした。
感想と考察

画像出典:レッドクリフ
ドローンショーは昨今イベントごとで見る機会が増えてきました。会場に訪れた際もドローンショーを見学しましたが、あれだけのショーをトラブルや不具合無くショーを毎日行えていることが凄いなと感じます。また、閉幕日は映像でしか見れていませんが、夜空に大きいミャクミャクが出現した事には感動しました。最後のドローンショーは現地で見たかった。
まとめ

7回万博へは行きましたが、全くもって行き足りていない。もっと色々国のパビリオンをじっくり見て、色々と知りたかったし、もちろん建築ももっとゆっくり見てみたかった。世界の食べ物ももっと色々と食べてみたかった。これらの事は大阪で万博が開催されたから出来た事であって、場所が違えば7回も行けなかったであろうし、今後色々な国へ行く事も無い。その中で今回万博で出来た経験は大きいと思っています。単純に万博にハマったという事もあります。最後は行くたびにミャクミャクの何かを買う始末。最終日は行かなかったものの配信で万博を見ていて、最後のドローンショーでは夜空に大きいミャクミャクが出て来た時には涙が出そうになりました。笑 万博は終わってしまいましたが、また日本で開催出来る日が来ればいいなと思います。要は何かっていうと、ただの万博ロスなんや。という事。
万博とはなんだったんだ?!vol.1はこちら







